組織の活性化に対するソニー(株)の取り組み事例を紹介。ビジョン・ミッションの実現に向けて、各社がどのような戦略を描いているのか、その実現のために、各社はどのように対応をしているのか。ソニー(株)が実際に発表している情報を中心に集めました。
目次
ソニー(株)とは
「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」この言葉をソニーグループの存在意義として共有し、世界の多様な技術領域の発展に貢献しています。
ソニーグループの事業領域は、スマートフォンなどに使用されるイメージセンサや半導体、プレイステーションなどのゲーム製品、ウォークマンといった音楽製品を主力にエレクトロニクス事業で有名ですが、金融や映画配給などにも事業を広げており、幅広い分野で高い評価を得ています。
ソニー(株)は社員教育に力を入れており、社内FA制度のほか、一定年齢区切りに社員一人ひとりが自らのキャリアを考える研修や講演会を設けています。希望者には選考の上で海外大学に留学ができる公募留学制度があります。
また、「Symphony Plan(シンフォニー・プラン)」として病気や介護などライフイベントに直面したとき、会社が家庭と仕事の両立を支援する制度もあります。
〇基本情報
・設立年:1946
・創業者:盛田昭夫
・現代表者:吉田憲一郎
・本社所在地:東京都港区港南1-7-1
・事業内容:エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(モバイル・コミュニケーション/イメージング・プロダクツ&ソリューション
・売上高:8兆6,657億円 (2018年)
・社員数:114,400名
・HP:https://www.sony.co.jp
①ソニー(株)の目指すもの・大切にすること
〇なぜソニーは新たにPurposeを掲げたのか。
企業による社会での「存在意義:Purpose(パーパス)」を再定義する活動が活発化しています。2019年1月にPurposeを掲げた同社に対して、その背景や思いをインタビューした記事です。
・話者:ソニー(株)広報・CSR部シニアゼネラルマネージャー 今田真実
・公開日:2019年11月
・参考URL:https://bizzine.jp/article/detail/4065
〇”For the next generation”次世代への支援を、ともに
”For the next generation”の精神で社会貢献に取り組む同社が、NGO団体セーブ・ザ・チルドレンとのパートナーシップ活動について語った記事です。
・話者:ソニー(株)広報・CSR部CSRグループゼネラルマネージャー シッピー光
・公開日:2018年4月(ニュースレターからの転載)
・参考URL:https://www.savechildren.or.jp/sp/news/index.php?d=3023
〇ソニー、収益性とサステナビリティを両立へ
中期経営計画の中で「持続的な社会価値と高収益の創出」を経営方針として掲げる同社。CSRを価値創造の一貫として捉え、社会からの要請や期待に応えながら、事業領域を広げていきたい考えを持つ同社に対するインタビュー記事です。
・話者:ソニー(株)社長 吉田憲一郎
・公開日:2019年11月
・参考URL:https://blogos.com/article/417184/
②ソニー(株)の戦略・計画
〇知財は道具だ
グローバル企業であるソニーは、革新的なアイデアや技術者をいかに守り、成長の糧としてきたのか。30年以上知的財産部門に携わる執行役員が知財戦略について語るインタビュー記事です。
・話者:ソニー(株)執行役員コーポレートエグゼクティブ 御供俊元
・公開日:2017年12月
・参考URL:https://meti-journal.jp/p/164/
〇CFOが果たすべき役割とは?
デジタルトランスフォーメーションが加速する中、CFOが果たす役割について吉田氏は、デジタル化のインパクトを冷静に見据え、多様性という強みを生かして、革新的な製品や事業の開発にチャレンジしていくと語っています。
・話者:ソニー(株)取締役代表執行役副社長兼CFO 吉田憲一郎
・公開日:2017年11月
・参考URL:https://www.dhbr.net/articles/-/5082
〇新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」
新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」を積極展開するためのプラットフォーム(クラウドファンディングとFirst Flight)について語られたインタビュー記事です。
・話者:
ソニー(株)新規事業創出部担当部長 小田島伸至
ソニー(株)新規事業創出部FF事業室統括課長 小澤勇人
・公開日:2016年2月
・参考URL:https://www.dsp.co.jp/tocreator/product/sony_interview_01/
〇事業をWHYで考える「想像力」と「良い失敗の条件」
日本企業が市場創造型イノベーションにつながる無消費を発見するヒントを得るために、クリステンセン教授の著書(繁栄のパラドクス、ジョブ理論)を踏まえて斉藤氏の新規事業への取り組みをインタビューした記事です。
・話者:ソニー(株)R&Dセンター事業探索・技術戦略部門副部門長 斉藤博
・公開日:2019年11月
・参考URL:https://bizzine.jp/article/detail/4070
③ソニー(株)の組織づくり・人事方針
〇ベテラン社員のキャリア支援施策「キャリア・カンバス・プログラム」
ベテラン・シニア社員のためのキャリア支援施策「キャリア・カンバス・プログラム」に関するインタビュー記事です。同社の企業理念「自分のキャリアは自分で築く」を具現化した施策の内容と成果について語られています。
・話者:ソニー(株)人事センターEC人事部統括部長 大塚 康
・公開日:2019年3月
・参考URL:https://jinjibu.jp/article/detl/tonari/2079/1/
〇社員の主体的なキャリアチェンジをサポートする、ソニーの社内募集制度
1人ひとりが主体的にキャリアを築ける施策として社内募集制度を活用していることを伝えるインタビュー記事です。運用開始から2年が過ぎた時点で見られた変化や効果が語られています。
・話者:
ソニー(株)人事センター人事1部統括部長 北島久嗣
ソニー(株)人事センター人事1部4課統括課長 堀田綾子
・公開日:2018年6月
・参考URL:https://jinjibu.jp/article/detl/tonari/1946/1/
〇新規事業の秘訣は「共に育てるコンセプト」と「アメーバ型チーム」
既存のビジネスから離れて全く新しいプロダクトにチャレンジできる組織として設立されたTS事業準備室。室長 斎藤氏にチームが直面した課題やビジョンをインタビューした記事です。
・話者:ソニー(株)TS事業準備室室長 斉藤博
・公開日:2017年3月
・参考URL:https://bizzine.jp/article/detail/2078
〇ソニーの社員エンゲージメントサーベイ「BE Heard」
同社は、米Glint Inc.社のサーベイを活用すると共に独自の設問設計や人事施策とエンゲージメントの関連性を解析して施策の改善に繋げています。取り組みの経緯や成果が語られたインタビュー記事です。
・話者:
ソニー(株)人事センター ダイバーシティ&エンゲージメント推進部エンゲージメント&コミュニケーション Gp 兼 HR Tech推進室 統括課長 橋本征義
ソニー(株)人事センター ダイバーシティ&エンゲージメント推進部エンゲージメント&コミュニケーション Gp ピープル エンゲージメント マネジャー 井上多恵子
・公開日:2019年9月
・参考URL:https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=1828
〇いつでも休めるようにするため、働き方が変わった
第5回イクメン企業アワード(厚生労働省主催)のグランプリ受賞の際に開催されたパネルディスカッションの記録です。同社を含むイクメン推進企業の成功の秘訣について語られています。
・話者:ソニー(株)人事センターダイバーシティ開発部統括部長 大庭薫 ほか
・公開日:2018年2月
・参考URL:https://dual.nikkei.com/atcl/column/17/101200003/013100064/
〇グローバル化とダイバーシティ&インクルージョンはソニーの企業価値
第4回ダイバーシティ経営大賞従業員多様性部門賞受賞の記念スピーチの記録です。藤田氏は、各種の取り組みは企業の競争力と社員の働きがいにつながるとして、全社員にグローバル化とダイバーシティ&インクルージョンが浸透するように活動を続けていきたいと語っています。
・話者:ソニー(株)業務執行役員EVP 藤田州孝
・公開日:2011年6月
・参考URL:https://toyokeizai.net/articles/-/7166
〇「新規事業創出における社内の壁の乗り越え方」セミナー開催レポート
第1部は、新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」の概要の共有。第2部は、社内で新規事業を実行する場合の留意点をインタビューしています。
・話者:ソニー(株)新規事業創出部統括部長 小田島伸至
・公開日:2018年6月
・参考URL:https://www.businesscoach.co.jp/column/nbc-161111.html
〇AI時代の“採用”と“育成”を考える
AIが実現するこれからの人材戦略について、新卒採用にAIを導入(目的:エントリー促進、書類選考の正確な意思決定のサポート、辞退率の改善)した同社の人事戦略の成果と課題について語られた記事です。
・話者:
ソニー(株)人事センター・人事1部統括部長 兼 採用部統括部長 北島 久嗣
ソニー(株)人事センターHR Tech推進室室長 橋本 征義 ほか
・公開日:2018年6月
・参考URL:https://jinjibu.jp/hr-conference/report/r201805/report.php?sid=1203
〇採用難の時代に成功する戦略的採用とは?
欲しい人材を主体的に探す「攻めの採用」として近年注目されるダイレクト・リクルーティングなどの採用手法に取り組ん組む同社とヤフーの事例を元に、成功する戦略的採用について考察された記事です。
・話者:
ソニー(株) 事センター人事1部統括部長 兼 採用部統括部長 北島 久嗣 ほか
・公開日:2016年12月
・参考URL:https://jinjibu.jp/hr-conference/report/r201611/report.php?sid=808
〇令和時代を勝ち抜くリーダーシップと次世代リーダー育成
ソニーをはじめ、国内企業各社の次世代リーダーの要件と育成の現状及び取り組みについて語られた講演会(HRエグゼクティブフォーラム2020)の講演録です。
・話者:ソニー(株)人事センター人材開発部統括部長 池山 一誠 ほか
・公開日:2020年2月
・参考URL:https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=2002&page=1
※下記は2020年9月4日時点での調査内容となっております。
④ソニー(株)の独自の人事制度・福利厚生
〇社内募集制度
・新しい挑戦をしたいという個人意志で自ら手を挙げ、希望する部署やポストに応募できる制度。
・ソニーにとって、主体的なキャリア形成の上で欠かすことができない制度となっている。
・50年以上前に制度化されこの制度を利用し異動を実現した社員は累計7000人以上になります。
<詳しくはこちら>
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/system/career/internalrecruitment.html
〇社内FA制度
・仕事を通じて高評価を獲得した社員に対して、フリーエージェント権が与えられる制度。
・社員の自己実現と挑戦を応援。キャリアアップにつながっている。
・2015年に制度が開始してから、1,000名以上 がFA権を付与されています。
<詳しくはこちら>
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/system/career/fa.html
〇フレキシブルキャリア休職制度
・私費就学目的の休職や配偶者の海外赴任同行等、以後のキャリアに生かすための休職取得制度。
・仕事に関連する勉強を深める機会を支援することにより、キャリア開発につながっている。
・実際の取得例としては欧米の研究機関などへの留学のほか、語学勉強の為私費留学などがある。
<詳しくはこちら>
https://www.works-i.com/column/flexiblework/detail010.html
〇PORT
・ソニー本社内にオープンした、ソニーグループ全社員を対象としたラーニングスペースのこと。
・ソニーの未来を育む場所をテーマにし、ディスカッションや展示など様々な活用ができる場。
・オープンスペースは、ソニーグループの社員であれば、誰でも使えるスペースとなっている。
<詳しくはこちら>
https://www.sonypcl.jp/works/sony-leaning-space-port/
〇Sony University
・2000年に品川に設立した、グローバルに活躍できる基幹人材の育成・登用の場。
・ソニーのビジネスを牽引するグローバルリーダーを、国・地域・組織を越えて育成する目的。
・グローバル企業の経営者に求められる広い視座やリーダーシップ、人間力を身につけている。
<詳しくはこちら>
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/system/person.html
⑤ソニー(株)の労働環境と評判
〇労働環境データ
【平均年収】
・企業公式情報 :1057.1万円(2019年度)
・エンライトハウス:776万円
・オープンワーク :935万円
・キャリコネ :709万円
【残業時間】
・企業公式情報 :不明
・エンライトハウス:34.0時間/月
・オープンワーク :35.3時間/月
・キャリコネ :27.4時間/月
【有給消化率】
・企業公式情報 :不明
・オープンワーク :60.8%
・キャリコネ :65.0%
<詳しくはこちら>
・ソニー(株)公式:有価証券報告書
・エンライトハウス
・オープンワーク
・キャリコネ
〇評判データ
【エンライトハウス】※最大は5点
全体平均 | 3.7 |
会社の成長性・将来性 | 3.2 |
事業の優位性・独自性 | 4.5 |
実力主義 | 3.8 |
活気のある風土 | 3.7 |
20代成長環境 | 3.8 |
仕事を通じた社会貢献 | 3.5 |
イノベーションへの挑戦 | 3.9 |
経営陣の手腕 | 3.2 |
<詳しくはこちら>
・エンライトハウス
【オープンワーク】※最大は5点
全体平均 | 3.8 |
待遇面の満足度 | 4.0 |
社員の士気 | 3.6 |
風通しの良さ | 4.1 |
社員の相互尊重 | 3.7 |
20代成長環境 | 4.1 |
人材の長期育成 | 2.8 |
法令順守意識 | 4.6 |
人事評価の適正感 | 3.7 |
<詳しくはこちら>
・オープンワーク
【キャリコネ】※最大は5点
全体平均 | 3.6 |
労働時間の満足度 | 3.5 |
仕事のやりがい | 3.5 |
ストレス度の低さ | 3.2 |
休日数の満足度 | 3.8 |
給与の満足度 | 3.7 |
ホワイト度 | 3.6 |
<詳しくはこちら>
・キャリコネ
⑥ソニー(株)の中途転職者・新卒採用社員の口コミ
〇企業カルチャー・組織体制
(50代・男性・2020年情報)
・名乗りを上げて物事を進めようとする人に対して積極的に支援しようというカルチャーがある。
・30年近く前から積極的に多様性をどうして組織の強みにするかという試みが続けられていた。
・経営陣に女性が少ないが単に頭数だけ揃え体裁を整えるような発想も最初からないのは明らか。
<詳しくはこちら>
・エンライトハウス
〇年収・給与
(50代・女性・2018年情報)
・上司とは年に1回のレビューが設定され、異動希望等も前向きにサポートされました。
・社内募集という制度があり、人事を介せず個々に社内求人案件にアプライできる制度がある。
・職場や上司に不満があり、異動を希望する立場に立った場合は有効な制度かと思います。
<詳しくはこちら>
・エンライトハウス
〇働きがい・成長
(年代不明・男性・2020年情報)
・期初に目標を設定し、中間レビューで上司とコミュニケーションを実施する。
・目標達成度だけでなくキャリアやスキルをどう伸ばしていくか方向づけをサポートしてくれる。
・人事制度をうまく活用できる人だけがメリットを享受できる可能性が高いと感じることがある。
<詳しくはこちら>
・オープンワーク