「『0→1』で価値を、未来をつくる」を経営理念として掲げる三井物産(株)の組織活性事例を紹介。
目次
三井物産(株)とは
「『0→1』で価値を、未来をつくる」を経営理念とする三井物産(株)は、情報、エネルギー、金属などの分野で事業を展開してきました。2018年8月から本格始動した事業創造プラットフォーム「Moon」では、世界のイノベーションの中心地シリコンバレーに本社を設立し、多様なビジネスに携わる三井物産の44,000人が、現場の知見を生かして事業を構想しています。
また、三井物産は、社員を「最も重要な資産」であると考えています。そのため、人事制度も充実しており、社員の評価は、「個人能力評価」「貢献度評価」「組織業績評価」の3つで判断されます。
個人能力評価では、3年間の累計点数を昇降級や給与に反映、貢献度評価では、組織に対して個人が付加した価値・貢献度の大きさ、目標達成への挑戦度合いを評価します。組織業績評価では、事業計画に対する組織の達成状況に関しての評価となり、いずれも賞与に反映される評価制度となっています。
〇基本情報
・設立年:1947年
・創業者:井上馨・益田孝
・現代表者:飯島彰己
・本社所在地:東京都千代田区丸の内一丁目1番3号
・事業内容:情報、エネルギー、金属、機械、化学品、金融、物流、資源
・売上高:10兆496億37百万円(2019年9月)
・社員数:43,993名
・HP:https://www.mitsui.com/jp/ja/
〇代表的な表彰・受賞
・2019年 広告賞「Telly Awards」2部門でSILVER賞とBRONZE賞を受賞
https://www.tellyawards.com
・2019年 文部科学省が主催する「青少年の体験活動推進企業表彰」において「審査委員会奨励賞」を受賞
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00073.html
①三井物産(株)の目指すもの・大切にすること
〇「初心を大事にすることが良い仕事につながる」
・話者:会長 槍田松瑩
・公開日:2014年3月
・参考URL:http://net.keizaikai.co.jp/archives/3175
2つの大きな事件を乗り越えた三井物産が大切にする価値観の1つに、「初心を大事にすることが良い仕事につながる」という価値観がある。この価値観がどういう意味があるのか、またどういう人がこの価値観を理解し行動できているのか紹介しています。
〇三井物産のDNA
・話者:社長 槍田松瑩
・公開日:不明
・参考URL:https://www.kanken.or.jp/basic_learning/detail46.html
三井では「挑戦と創造」「自由闊達」「人材主義」といった価値観や理念を掲げて、「良い仕事」の創出を目指してきました。ここで言う「いい仕事」とは「世の中に評価され、自分が手応えを感じるような良い価値を生む仕事」のことです。戦後に設立された現在の三井物産でも、その価値観は「三井物産のDNA」として暗黙の内に受け継がれています。
〇三井物産ブランド・プロジェクト
・話者:執行役員ICT事業本部長 北森信明
・公開日:2014年12月
・参考URL:https://journal.rikunabi.com/p/career/hrmanager/13529.html
三井物産は、自らの強み、ビジョンを認識し、きちんと理解していただくことは、ビジネスパートナーや社会に対する説明責任だと考えています。きちんとした考えを社員、世間に広めていくため三井物産ブランド・プロジェクトと題し、プロを雇い進めています。
②三井物産(株)の戦略・計画
〇「アジア」日本の物産ではなく、「アジアの三井物産」
・話者:アジア・大洋州本部の副本部長兼CAO 菅原正人
・公開日:2019年6月
・参考URL:https://www.asiax.biz/biz/50460/
「アジアを地盤とし、アジアを背負い立つ存在に」というスローガン立てて、アジア強化を邁進する三井物産。特に消費者に焦点を当てた「環境と健康」分野に狙いを定めてアグレッシブに突き進む。その中身を紹介しています。
〇伝統的な総合商社のビジネスモデルの変革
・話者:安永竜夫 社長
・公開日:2019年7月
・参考URL:https://diamond.jp/articles/-/207251
三井物産は今後の成長の柱として「環境」と「健康」を掲げていますが、グローバルで起きている変化をどう捉え、三井物産としてどのような戦略を描こうとしているのでしょうか。それに関して理由とともにどうやって行くか戦略を紹介します。
〇成長分野をどう見ているか
・話者:社長 安永竜夫
・公開日:2018年6月
・参考URL:https://newswitch.jp/p/13187
強みとする資源・エネルギー分野の収益基盤固めに加え、非資源分野の収益向上に取り組んでいる。重点施策の一つであるイノベーション機能の強化では、デジタル技術を活用した全社的な取り組みも加速している。今後この強みをどういかしていくのか紹介されています。
③三井物産(株)の組織づくり・人事方針
〇新ビジネス立案を通じ商社のリアルを知れる宿泊型プログラム
・話者:人事総務部 人材開発室長 古川智章
・公開日:不明
・参考URL:https://typeshukatsu.jp/s/interview/internship-plus/13182/
学生向けに戦略性や収益性、革新性などを踏まえた新ビジネスを立案するプログラムです。三井物産が展開する事業毎のテーマを基にグループワークを実施しました。ひたすら数字やデータに向き合い、グループで意見をまとめる。このような地道な作業の積み重ねや困難は、実際のビジネスシーンでも幾度となく起こるからこそ実施をする。
〇三井物産をイノベーティブにする
・話話者:イノベーション推進室の室長 高荷英巳
・公開日:2014年9月
・参考URL:https://www.recruit-ms.co.jp/issue/interview/0000000205/
稟議制度、評価制度を変え、社内の人事イノベーションを図ります。イノベーションと何であるかとからスタートし、大きく3つの柱でイノベーション計画を進めています。
〇三井物産の『多様なプロ人材』育成戦略
・話者:総合力推進部長 石田大助
・公開日:2019年9月
・参考URL:https://www.marr.jp/genre/talk/toku_interview/entry/17050
17年に三井物産は中期経営計画を発表し、自らを『多様なプロ人材が総合力とグローバルネットワークを駆使し、主体的な事業創出に取り組み、新たな価値を持続的に創造する組織』と再定義しました。それに向けてどのような考えで人材を育成していくのか詳しく書いています。
〇「人の三井」を強化するための意識改革
・話者:安永竜夫社長
・公開日:2017年4月
・参考URL:https://diamond.jp/articles/-/124320
「商社マンたるものは外へ出ろ」という考えのもと社長自身が年に120日出張するくらい徹底した取り組みを行っています。その理由は客との関係を維持拡大する商社としての基本原則、仕事の種を掘り起こせるようになるため。
〇「原点から未来へ良い仕事」をスローガンに意識改革
・話者:CSR 推進部部長 山本隆彦
・公開日:2017年11月
・参考URL:https://japan.zdnet.com/article/20361862/2/
「原点から未来へ良い仕事」をスローガンに意識改革を継続すると発表しました。「志を高く、目線を正しく、世の中の役に立つ良い仕事を積み重ねよう」という目標を定め評価対象にもしています。その他意識改革に関することが書かれています。
〇「初の赤字」で変化した三井物産の働き方
・話者:代表取締役社長 安永竜夫
・公開日:2017年9月
・参考URL:https://president.jp/articles/-/22969?page=4
三井物産が創業以来初の赤字決算を出したこともあり、社内の危機意識が高まったことをきっかけに、社内の改革を進めています。現状はトライアルの期間であるが、働き方の改革をいかに生産性の向上に結び付けています。
〇三井物産採用担当インタビュー「学生の挑戦を聞きたい」
・話者:人事総務部 人材開発室 マネージャー 清水英明
・公開日:2018年2月
・参考URL:https://gaishishukatsu.com/archives/108613
三井物産採用担当は「学生の挑戦を聞きたい」といいます。それはそれぞれの学生が取り組んできた挑戦を聞きたいという思いから来ています。同社の採用に対する考えを伺った記事です。
〇優秀な人材を見出し、日本を、世界を良くしたい
・話者:人事総務部 人材開発室 室長 田渕順司
・公開日:不明
・参考URL:https://career.mitsui.com/recruit/recruitingcenter/message.html
多彩な経験を経て人材開発室長となった人事担当者が三井物産で働くことの魅力を伝えてくれます。
〇三井物産が、OB/OG訪問にかける想いとは
・話者:人事総務部 人材開発室 釘宮智樹
・公開日:2018年12月
・参考URL:https://br-campus.jp/companies/107/articles/228
何よりも人を大切にする三井物産が三井物産が、OB/OG訪問にかける想いとを話しています。それは社員と直接会って話す時間が、学生の皆様にとっても非常に大切であると確信しているからです。OB/OG訪問にかける意気込みや、三井物産らしさ、学生へのメッセージなど、採用担当者の熱い想いを話しています。
※下記は2020年8月23日時点での調査内容となっております。
④三井物産(株)の独自の人事制度・福利厚生
〇Mitsui Management Review(MMR)
・スコアリングシートを基に、部下である組織メンバーが上司を採点するシステム。
・ラインマネジャーを対象に、マネジメント力、リーダーシップを振り返る機会となる。
・メンバーと認識を共有することで、職場で取り組むべき新たな課題が明確になる。
<詳しくはこちら>
https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/social/resources/rearing/index.html
〇MBK 若手海外派遣プログラム
・若手社員が、原則入社9年目までに、3つのいずれかの制度により海外へ派遣されるプログラム。
・MBK若手派遣プログラムにより更なる人材育成・現場力の強化を図ることを目的としている。
・海外修業生、部門研修員、ビジネススクール研修員の3つの制度がある。
<詳しくはこちら>
https://career.mitsui.com/recruit/careerdevelopment/human.html
〇GMAGLOBAL MANAGEMENT ACADEMY
・ハーバードビジネススクールなどと提携した独自の企業内ビジネススクール。
・ビジネスを通じ、日本や世界に貢献する次世代のCEO・CFOの育成を目指している。
・経営幹部候補が、講義やケーススタディ等を通してリーダーシップの本質を学ぶ機会となる。
<詳しくはこちら>
https://career.mitsui.com/recruit/careerdevelopment/human.html
〇女性メンター制度
・三井物産で働く事の意義やキャリアを形成していくための気付きを得る場として導入した制度。
・先輩女性社員に、日常の悩みからキャリア上の不安まで相談できるコミュニケーションの場。
・女性メンター制度の他、外国籍社員向けメンター制度や若手社員向けメンター制度も導入。
<詳しくはこちら>
https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/social/resources/diversity/index.html
〇人事ブリテンボード制度
・異動が社員および会社双方にとってプラスになると判断した際に異動を実施できる制度。
・社員が自ら希望して、所属部門以外へ異動することを可能にする。
・2019年3月期。本制度を通じて18名が所属部門以外への異動が実現している。
<詳しくはこちら>
https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/social/resources/appointment/index.html
⑤三井物産(株)の労働環境と評判
〇労働環境データ
【平均年収】
・企業公式情報 :1393.4万円(2019年度)
・エンライトハウス:882万円
・オープンワーク :1249万円
・キャリコネ :829万円
【残業時間】
・企業公式情報 :19.1時間/月(2020年度)
・エンライトハウス:34.0時間/月
・オープンワーク :31.3時間/月
・キャリコネ :17.5時間/月
【有給消化率】
・企業公式情報 :73.1%(2020年度)
・オープンワーク :60.0%
・キャリコネ :59.0%
<詳しくはこちら>
・三井物産(株)公式:有価証券報告書
・三井物産(株)公式:サステナビリティページ
・エンライトハウス
・オープンワーク
・キャリコネ
〇評判データ
【エンライトハウス】※最大は5点
全体平均 | 4.0 |
会社の成長性・将来性 | 4.2 |
事業の優位性・独自性 | 4.3 |
実力主義 | 3.6 |
活気のある風土 | 3.8 |
20代成長環境 | 4.2 |
仕事を通じた社会貢献 | 3.9 |
イノベーションへの挑戦 | 3.9 |
経営陣の手腕 | 3.7 |
<詳しくはこちら>
・エンライトハウス
【オープンワーク】※最大は5点
全体平均 | 4.0 |
待遇面の満足度 | 4.7 |
社員の士気 | 3.9 |
風通しの良さ | 4.0 |
社員の相互尊重 | 4.0 |
20代成長環境 | 4.0 |
人材の長期育成 | 3.7 |
法令順守意識 | 4.8 |
人事評価の適正感 | 3.1 |
<詳しくはこちら>
・オープンワーク
【キャリコネ】※最大は5点
全体平均 | 3.6 |
労働時間の満足度 | 3.3 |
仕事のやりがい | 3.5 |
ストレス度の低さ | 3.2 |
休日数の満足度 | 3.6 |
給与の満足度 | 4.0 |
ホワイト度 | 3.8 |
<詳しくはこちら>
・キャリコネ
⑥三井物産(株)の中途転職者・新卒採用社員の口コミ
〇女性の働きやすさ
(30代・女性・2019年情報)
・時短・育休ともに取りやすい。
・配慮している上司が多いせいか、逆に社員側から「もっとやらせてほしい」という声もある。
・急なお休みについても、理解を示してくれる方が多く助かっている。
<詳しくはこちら>
・エンライトハウス
〇成長・働きがい
(新卒入社 在籍5~10年・男性・2020年情報)
・研修制度の充実、企業としての安定、福利厚生等、大企業に勤めている良さがある。
・額が大きく、社会的な影響が大きい案件を扱うことができるのは魅力。
・部署の性格上、報連相、文章の書き方等に厳しく、その点社会人基礎スキルがつく。
<詳しくはこちら>
・オープンワーク
〇ワーク・ライフ・バランス
(新卒入社 在籍10~15年、男性、2019年情報)
・有給を取得することについて、上司がとやかくいうのはNGという暗黙の空気がある。
・時間単位で有休取得できる制度がありフレキシブルに仕事とプライベートの時間設計ができる。
・時差出勤制度があり、通常の勤務時間を15分単位で前後に最大2時間ずらすことが可能。
<詳しくはこちら>
・オープンワーク